スポンサーリンク
クリスマスには、「ストロベリーケーキと、ケンタッキー・フライドチキンが定番」というイメージがありませんか?
日本では当たり前のように売られているクリスマスケーキですが、「そもそも海外にはクリスマスケーキを食べる習慣があるの?」という疑問があります。
私が住むスペインでは、12月25日のクリスマス自体を祝わない家庭もあります。
なぜかというと、スペインでは、1月6日にクリスマスを祝います。
正確には、12月25日のクリスマスは存在しますが、1月6日のDía de los Reyes Magos「レジェス・マゴス(東方の三博士)の日」をお祝いする家が多いようです。
今日は海外のクリスマスケーキ(スペイン編)について体験レポをご紹介します。
日本のクリスマスケーキ
参照元:Macaroni
日本のクリスマスケーキと言えば、白い生クリームのケーキに、イチゴやサンタがのったケーキを想像しませんか?
今ではクリスマスにチョコレートケーキやアイスケーキも売っていますが、なぜか定番はこのイチゴの乗った白いケーキのイメージです。
クリスマスケーキは、12月前から予約が開始されて、12月23,24,25日は買いのピーク。
12月25日の夜になったら安売りされている、12月26日には店頭からない…というのは日本の文化ですよね。
なぜ日本ではクリスマスケーキを食べるの?
日本人がクリスマスにケーキを食べ始めるきっかけとなったのは、不二家創業者の藤井林右衛門さんが大正元年にアメリカに修行に渡った際出会った「イチゴショートケーキ」を日本人好みの味に改良したことが始まりです。
そして大正11年(1922年)にクリスマスケーキとしてイチゴのショートケーキを含めたクリスマス特別のケーキの販売を開始しました。
昭和30年頃(1955年~)には関東、関西、名古屋合わせて50店舗でクリスマスケーキが販売され、不二家店舗の拡大と同時にクリスマスケーキも普及していきました。
不二家のマーケティングは大成功し現在ではイチゴのショートケーキがクリスマスの定番の一つとなりました。
参照元:旬の話題
スポンジケーキに生クリームをぬって砂糖でできたサンタさんや家などが飾られたもの、いちごがデコレーションされたもの、定番のケーキの基本は不二家さんが作ったものなんだそうです。しかし当時は高価で一般市民が購入できるものではなかったようです。
確かに1922年というと調べたら大正時代末期ですので、まだ日本には定着していなかったのも納得です。
一般的にクリスマスケーキが広まっていったのは、昭和50年代(1975年あたり)からだそうですよ。
参照元:Macaroni
不二家だったんですね!サンタクロースを想像させる、白と赤が使われているケーキということで、
ストロベリーショートケーキが定番とのことです。
さらには、日本では、「紅白」は紅白餅などおめでたいイメージもありますよね。
「クリスマスケーキ」と言われると、イチゴの生クリームのケーキを想像してしまうのは、こんな背景があったんですね。
クリスマスケーキって海外でも食べるの?
それぞれの国でクリスマスに食べる定番のお菓子があるようです。
イギリス
クリスマスプディング
英国のクリスマスには欠かせないクリスマスプティング。
プディングという名前だけど、一般的な「プリン」とは全く別もの。
ドライフルーツがたっぷりと入っているこのケーキは、日本人が想像するケーキとはちょっと違う味がする。
見た目程美味しくないという声もあるが、英国ではクリスマスのシンボル的存在となっている。
参照元:Karapaia
実際にイギリスのクリスマスプティングを食べたことがありますが、コーヒーや紅茶と会う最高に大人の味という感じでした。
このクリスマスプティングに、カスタードをかけて食べます。
「どれだけ砂糖をとるのか…」と思いますが、クリスマスなので特別によしとしましょう。
オーストラリア
トライフル
トライフル(Trifle)はつまらないものという意味があります。
こんなにおしゃれなのに、「つまらないもの」なんて呼ばれてかわいそうですよね。
もともとは、残り物のスポンジケーキやフルーツ、クリームで作られたことが始まりだったとか。
イギリス発祥ですが、イギリスの植民地であったオーストラリアでもよく食べられています。
インド
グラブジャムン
コロコロとした形が可愛いインドを代表するとても甘いお菓子。
伝統的な作り方は、ミルクを分離させ、その上澄みを揚げてバラのシロップに浸して作られる。
ほのかにカルダモンの風味が香る。
参照元:Karapaia
アルゼンチン
ドゥルセ・デ・レチェ
参照元:Karapaia
「ドゥルセ」は「甘い」という意味で、「レチェ」は「ミルク」という意味です。
南米のクリスマスの食べ物なのでしょうが、先日、ベネズエラ料理を食べに行った時にも同じものが出てきました。
コンデンスミルクと、キャラメルを混ぜたような味がします。
私が行ったレストランでは、この中にクッキーを入れてケーキっぽくしていました。
スペインのクリスマスって?
東方の三博士(とうほうのさんはかせ)とは、新約聖書に登場し、イエスの誕生時にやってきてこれを拝んだとされる人物。
東方の三賢者(とうほうのさんけんじゃ)または東方の三賢人(とうほうのさんけんじん)という呼称も多い。
参照元:Wikipedia
12月25日は世界的なクリスマスですが、スペインでは、1月6日をお祝いします。
なぜ、1月6日なのでしょうか?
1月5日の夜、三博士であるメルキオール、バルタザール、カスパールの3人の博士が贈り物を持ってイエスを訪れたという言い伝えがあるからです。
スポンサーリンク
東からやってきた博士三人ということで、「東方の三博士」と呼ばれたり、「東方の三賢者」と呼ばれています。
これが現在の「レジェス・マゴス(東方の三博士)の日」の由来になっています。
日本では、12月24日の夜にサンタクロースが来て、クリスマスツリーの所にプレゼントを置いてくれています。
そして12月25日の朝起きて子どもたちはワクワクしながらプレゼントを開けるんですよね。
スペインでは、1月5日の夜に東方の三博士がやってきて、贈り物を置いていってくれます。
そして1月6日の朝に子どもたちがプレゼントを開けます。
いい子にしていたら、東方の三博士はプレゼントを置いていってくれますが、いい子にしていなかったら、代わりに「炭」が置いてあるようです(もちろん冗談ですが)。
家庭によっては、博士たちのために、たくさんの家を回って疲れるだろうから、お酒やお菓子やおつまみを置いておくのだとか。
(もちろんこれは大人たちが後で食べるためのものですよね。)
スペインのクリスマスケーキを食べてみた!
スペインのクリスマス、1月6日の「東方の三博士の日」に食べるケーキは、Roscon de reyes(ロスコン・デ・レジェス)といいます。
11月後半~12月になると、続々とスーパーやデパート、お菓子屋さんで、このRoscon de reyesが販売されます。
日本の「鏡餅」なみに定番のRoscon de reyes。
スペインの唯一のデパート、El corte ingles(エルコルテ・イングレス)で買ってみました。
種類は、生クリームなし、生クリーム入り、チョコレートクリームの三種類です。
場所によっては、生クリームなしか生クリーム入りだけのところもあります。
王様の冠が入っています。ケーキに乗せて飾るのでしょうか…
舌の肥えた日本人から言わせていただくと…
何でしょう、この「大味」感。
スポンジは、少しレモン風味ですが、あまり甘くありません。
でも、生クリームはかなり甘いです。スポンジが、ドン、生クリームが、ドンという感じです。
カロリーは、一切れ330キロカロリーほど。
ケーキの表面にのっているのは、宝石を見立てているゼリーやドライフルーツの砂糖漬けです。
ナッツや砂糖がたっぷりのっています。
半分生クリームのケーキですが、一切れを二人で分けて食べたのにもかかわらず、まだこんなに残っています。
このケーキについての説明書のようなものが入っています。
そして、Roscon de reyes(以下ロスコン)の中には、サプライズが!
このケーキのどこかに、「王様」と「豆」の小さいおもちゃが入っています!
王様を当てた人はラッキー、豆を当てた人は、来年のロスコンを買わなければならないのです。
ケーキ屋さんによっては、王様がもう一人いることもあります。
王様と豆はこんな感じです。
参照元:Pensa en dulce
スペインのクリスマスケーキはいつまで食べれるの?
「Día de los Reyes Magos(東方の三博士の日)」が1月6日なので、1月中旬くらいまでクリスマスケーキが置いてあるところもあります。
日本のように、12月25日が終わったらその次の日からすぐに「お正月モード」のように店内を変えるということもありません。
むしろ、店員から「忙しすぎる」とクレームがくるのかもしれません。
まとめ
スペインのクリスマスケーキはいかがでしたか。
初めて食べた時は、「生ハムの次においしい!」と思ったスペインの食べ物でした。
ケーキの中から王様か豆が出てくるのが気になって食べ切ってしまうのもおもしろいところです。
クリスマスや年末は寒いですが、特別な食べ物やプレゼントがあってワクワクする季節ですよね。Merry Christmas! Feliz Navidad!
Thank you for your cooperation 😉
スポンサーリンク